なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

水芭蕉

水芭蕉は、発芽直後の葉間中央から純白の仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる苞を開き、これが花に見えるのですが、変形した葉だそうです。仏炎苞の中央にある円柱状の部分が、小さな花の集まった花序(かじょ)のようです。

開花時期は低地では4月から5月、高地では融雪後の5月から7月です。

この「水芭蕉」の写真は、筑波実験植物園で撮った写真です。写真は、チョット、ピンボケですが、水辺で「夢みて咲いている」ようでした。



閑話休題モーツァルト ピアノ・ソナタ11番「トルコ行進曲付き」


水芭蕉」は、戦後の1949年にNHKで放送され、瞬く間に普及した「夏の思い出」(江間章子作詞、中田喜直作曲)の歌詞の中で歌われました。

♪「夏がくれば思い出す はるかな尾瀬 遠い空〜水芭蕉の花が咲いている 夢見て咲いている 水のほとり〜」♪
 
この歌で、尾瀬(おぜ)の人気は飛躍的に高まりました。
私も「水芭蕉」を見れば条件反射的に「尾瀬」を連想してしまいます。

また、この曲は、モーツァルトのピアノ・ソナタ第11番 イ長調 K.331「トルコ行進曲付き」の 第一楽章とメロディがよく似ているといわれているようですが、私は、それほど似ているとは思いません。

でも、モーツァルトピアノソナタ全集は、多くの曲が、とてもチャーミングで、魅力的です。水芭蕉が「初夏の妖精」ならば、モーツァルトのピアノ・ソナタ第11番も「妖精」のように魅力的なので、その意味では、似ているのかもしれません。

今日は、久しぶりに、リリー・クラウスのピアノ演奏のCDを聴いてみました。とても優しくて爽やかな演奏でした。このEMIのCD全集の表紙には、若いころの美しい清楚なリリーの写真がついていて、私のお気に入りの全集です。なお、このCD全集は、モノラルの録音ですが、フランスの伝説的録音エンジニアで、名匠といわれるアンドレ・シャフランのワン、ポイント録音による歴史的名盤として有名です。

クラウスは、モーツァルトのピアノ、ソナタを2度録音していますが、この演奏は、初期の演奏で、リリー・クラウス絶頂期の演奏です。SP,モノラル、ステレオ史上を通じて、これ以上の演奏はないし、今後も現れまいといわれるほどの名演奏です。

それでも、最近は、全然聴いていないのですが、ヴァルター・ギーゼキングの演奏のCDも聴いてみたくなりました。(このCD全集の表紙は、ギーゼキングの写真がついていて、無骨でスマートではないのですが・・・)