近くの公園に「ハチジョウツグミが出ている」とのうわさ話を聞いていたので1月25日(日曜日)に、その公園に行ってみました。
開園したばかりの時間だったので、人はほとんど見かけませんでした。
ツグミが芝生の上を歩いています。
逆光なので、色がはっきりシません。とりあえずこの鳥を撮影してみました。
残念!普通のツグミでした。
この公園の芝生は、広い広場になっています。あちこちにツグミがいそうです。
まあ、「それらのツグミを一つづつ赤いツグミかどうか確かめなければ?」と気分が重たくなりました。
さらに、運悪くハチジョウツグミのポイント付近の芝生の上を、とても大きな声を出して柔道着姿の中学生たち数十名が走ってきました。
「こんなに大勢の子供達が走ってきたのではハチジョウツグミには出会えそうもない」と考えながら歩いていると、突然、芝生の上をこちらに低空で飛んでくるツグミが見えました。
ファインダー腰に眺めてみると全体に赤いツグミです。ハチジョウツグミです。
ラッキー! すぐに会えました。
このハチジョウツグミは人をあまり恐れてはいないようです。
もちろん連写して撮影しました。
「亜種」と言うのは、生物分類上の一階級で「種」の下の階級です。種として独立させるほど大きくはないが,変種とするには相違点の多い一群の生物に用いるそうです。
山と渓谷社の「山渓名前図鑑 野鳥の名前」によれば
「種ツグミは亜種ツグミと亜種ハチジョウツグミからなる。簡略に記すと亜種ツグミは北部シベリアで亜種ハチジョウツグミは中部・南部シベリアで繁殖している。日本に渡来、越冬するのは大部分亜種ツグミである。亜種ハチジョウツグミは少ない。亜種ハチジョウツグミの羽色は赤色味に富むのが特徴。昔たまたま八丈島で捕獲されたためこの亜種をハチジョウツグミとしたが、八丈島に多く渡来することはない。」
とのことです。
ハチジョウツグミの繁殖はツグミより南のユーラシア大陸とされ、越冬は中国南部や朝鮮半島だそうですが、その詳細はよく分かっていないようです。我が国で、ハチジョウツグミが観察されるのは、ツグミよりもずっと少ないそうですが、それでも、全国各地から報告があるようです。また、その習性は、ツグミとほとんど同じだそうです。
ここのハチジョウツグミも芝生の上の短い距離をパパッと羽ばたいて直線的に飛んで、芝生上に降り、「達磨(だるま)さんがころんだ」の要領で、タタッ・タタッと走り、突然、立ち止まり、あたりを警戒するように首を伸ばして見渡し、何事もなければ、採食するという、普通のツグミと全く同じの行動をしていました。
「腹赤き 八丈鶫(はちじょうつぐみ) 空(くう)を飛ぶ」 (水谷春草)
ハチジョウツグミ飛翔(2015年1月25日撮影)
参考:普通のツグミの飛翔(2015年1月6日撮影)
以下の写真はすべてハチジョウツグミです。(2015年1月25日撮影)