空が雀色時(すずめいろどき)になる少し前、ホリゾン・ブルーの空の下、彼方(かなた)に富士山を望むこの場所は八ヶ岳山麓の高原です。
走行中の車窓に突然2羽のカラスに追われているノスリが現れました。
2羽のカラスのうちの一羽がノスリに体当たりしようとしていました。
辛(から)くもカラスの攻撃をかわしたノスリは、その近くの木立にとまりました。
カラスも、それ以上の攻撃はしませんでした。
やっと一息ついたノスリを、澄んだ空気を通過する太陽の光が、暖かくつつみこみました。
もうすぐ沈まんとする太陽の斜光がノスリの顔を照らし、ノスリの虹彩(こうさい)を輝かせています。
ノスリは、まだ緊張しているのか、こちらを見つめて身構えたりしていましたが、また同じ姿勢にもどりました。
安堵(あんど)したノスリですが、その毅然(きぜん)とした姿は、流石(さすが)に猛禽(もうきん)のノスリです。このノスリは、鋭い目を輝かせていますが、少し愛嬌(あいきょう)のある顔をしています。
一見、時間がゆっくり流れ、穏(おだ)やかな日差(ひざ)しに見える高原なのに、現実は、鳥同士の厳しい生存競争が展開されているようです。
厳冬になる直前の晩秋の高原は、鳥たちにとって「一時(ひととき)の安らぎ」を感じることも難しい時期なのかもしれません。
一息ついたノスリは、ゆっくりと晩秋の高原の風景に溶け込んでいきました!
以下の写真は、EOS 7D Mark IIに EF-70-200mm F2.8L IS II USM×2倍テレコン付のレンズを装着し,オート・フォーカス+AIサーボ高速連写で撮影しました.