なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

ヨシゴイの雛はあはれなり

印旛沼のヨシ原のあちこちでヨシゴイが飛んでいます。

沼の湖水に近い場所にヨシゴイの幼鳥が、首を伸ばして親がエサを運んでくるのを待っています。

でも、親はその周りを飛び回るだけで、エサをくれません。

親が子供に近づいたとき、子供はエサをねだって鳴いているのですが、親はエサを与えません。

子供は仕方なくしゃがみこんだり、羽をばたつかせたり、いろんな仕草をして「いらついて」いるようです。

親は、さらにその周りを飛び回り続けています。

親は、もう大きくなった子供に飛んでもらいたいのです。

子供は、待ち続けていましたが、ふと気づくと、少しだけ飛んで、ヨシ原の中に消えました。

子供が小さいときは、親は何度もエサを運んで与えているのですが・・・(参考写真)



「巣に佇(た)ちて葦五位(よしごゐ)の雛(ひな)はあはれなり
                  蘆(あし)の葉風の影も追ひつつ」

                   (木俣 修  「昭和萬葉集」)



沼を飛ぶ成鳥のヨシゴイ


エサを待つ子供のヨシゴイ

飛び回る成鳥のヨシゴイ


参考写真:以前、撮影した「親からエサを貰うヨシゴイ幼鳥」