なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

手賀川上空を獲物を狙って飛ぶ鷹チュウヒ

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  上の写真はキヤノンの一眼レフEOS7DmarkⅡにCANON EF100-400mgm F4.5-5.6L IS II USMを装着して手持ち撮影しました。 

 

手賀川は手賀沼下流利根川を結ぶ河川で手賀沼の手賀曙橋から流れ出て、下流に向かって水道橋、浅間橋、発作橋へと続いていきます。

 

周囲は手賀沼干拓によって出来た広大な水田で、手賀沼干拓で残った部分が手賀川になったようです。

 

12月26日、曇りの朝、手賀沼から流れ出たばかりの手賀川上空にチュウヒが現れました。

羽をV字に保ち、時々羽ばたきながら鋭い目で下の獲物を探しながら悠然と飛んでいます。

絶滅危惧IB類(EN)(環境省レッドリスト)の「ヨシ原の王者」チュウヒです。

日本でのチュウヒの繁殖数はごく少なくそのほとんどが、北海道と東北北部に集中し、それ以南の繁殖地は種々の開発行為により、壊滅的であり、全国を合計してもわずかに110ないし140つがい程度とのことです。(2017年チュウヒサミットの報告より)

また、越冬地である葦原も同様に種々の開発行為にさらされています。
チュウヒは2017年9月、種の保存法の指定種(絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律における国内希少野生動植物種)とななっています。

チュウヒは、低いところを飛ぶので突然姿を表します。

手賀川付近の獲物を川沿いに探しているようです。

 

鷹来るや 蝦夷を去る事 一百里
      小林一茶 「寛政句帖」