なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

桜の葉っぱの上の毛虫を捕らえて、口にくわえて飛ぶツツドリ

桜の大木の葉陰にツツドリが休んでいます。

突然(とつぜん)、葉っぱの上の毛虫に突進(とっしん)し、瞬時(しゅんじ)にクチバシに咥(くわ)え、桜の葉陰を羽ばたきながら飛び去っていきました。

ただ、休んでいるかと思っていたら、葉っぱの上にいる毛虫を狙っていたようです。

一瞬の出来事でした、

ぼんやり休んでいたと思っていたら、しっかり仕事をしていたのですね!


さて、これまで多くのツツドリの写真をこのブログに掲載してまいりましたが、その中で、空を飛ぶツツドリや、戦うツツドリの姿をみていると、ツツドリが猛禽(もうきん)のように見えるのは何故(なぜ)なのか気になっていました。

すると、中村登流(なかむらのぼる)著「野鳥ガイド」光文社の「カッコウホトトギス」の解説に次のような説明がありましたので、「ツツドリ」にもあてはまるのではないかと思って引用させていただきます。

カッコウホトトギスなどホトトギス科の鳥がタカ類に似ているのはそれなりの意味があり、むしろタカ類への擬態(ぎたい)であろうと考えられている。」

つまり、託卵(たくらん)する鳥たちにタカが来たと警戒(けいかい)させ、それらの寄主(きしゅ)が、あわてて、その巣に戻るのを見極め(みきわめ)、託卵する「巣」を見つける手段として擬態していると考えられているようです。

参考のためにタカ類に似ている「争うツツドリ」と「上空を飛ぶツツドリ」の写真を添付します。


「霧の底にて啼(な)くは筒鳥(つつどり)」   (山頭火


桜の枝で休むツツドリ

葉っぱの上の毛虫をとらえた瞬間のツツドリ



毛虫をクチバシにぶら下げて飛び去るツツドリ


参考1「争うツツドリ

参考2「上空を飛ぶツツドリ