なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

稲波干拓地江戸崎付近のオオヒシクイ

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 上の写真はキヤノンの一眼レフEOS7DmarkⅡにCANON EF100-400mgm F4.5-5.6L IS II USMを装着して手持ち撮影しました。 

  1月5日、稲波干拓地江戸崎付近の水田にいたオオヒシクイの群れの写真です。

現地報告では、

 現在の越冬数 (2020.1.1 オオヒシクイ188羽、マガン1羽  )

とのことです。

1羽のマガンは、オオヒシクイに紛れて撮影出来なかったので、以前も同じ場所に1羽だけいて、偶然撮影できたマガンの写真を掲載します。

参考:2013年11月9日、江戸崎で撮影した飛ぶマガン、背景は、オオヒシクイ

 

 

 今回は、オオヒシクイたちは、飛び立ちませんでしたので飛翔写真は、撮れませんでした。

 オオヒシクイの飛ぶ姿をご覧になりたい方は本ブログの2018-01-10「飛び立って旋回するオオヒシクイの群れ」をご覧下さい。

 

 10月〜11月になると、ロシアのカムチャッカ半島から霞ヶ浦に雁(がん)の仲間のヒシクイたちがやってきます。

霞ヶ浦に隣接する茨城県稲敷市の稲波干拓地(いなみかんたくち)は約230haの広々とした水田地帯で、オオヒシクイはここをえさ場としていて、2番穂やスズメノカタビラなどの食物をついばんだり、のんびりと日なたぼっこをしている姿を見ることが出来ます。

国内に飛来するヒシクイには二亜種あるそうです。亜種ヒシクイ(A.f.serrirostris)と亜種オオヒシクイ(A.f.middendorffii) です。

最初は、ヒシクイオオヒシクイは区別されていなかったそうで、ヒシクイが国の天然記念物に指定された1971年には、両亜種がまだ区別されなかったとのことです。

1980年代になって生態や分布の違いが観察され、現在、ヒシクイには2亜種あることになったようです。

亜種オオヒシクイの方が一回り大きく、そのクチバシは長く、頚(くび)も細長く、クチバシの上端の傾斜がなだらかです。ヒシクイのクチバシは短く中央部がふっくらと見えるそうです。(ヒシクイ全長78〜89cm,オオヒシクイ全長90〜100cm)。

 

越冬地での傾向として、日本海側には亜種オオヒシクイが、宮城県などの太平洋側では亜種ヒシクイが主としてやってきます。しかし茨城県霞ヶ浦にやって来るのはほとんどが亜種オオヒシクイとのことです。

 

きのふ來て けふ來て あすや雁いくつ  正岡子規

 

 

 

 

初春に羽ばたくゴイサギの群れ

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     上の写真はキヤノンの一眼レフEOS7DmarkⅡにCANON EF100-400mgm F4.5-5.6L IS II USMを装着して手持ち撮影しました。  

 

1月4日、手賀沼曙橋付近の上空をゴイサギの群れが飛んでいました。

 

ゴイサギは、夜行性の鳥として知られていますが、昼間でも時々みかけます。ゴイサギの成鳥は、なかなか品のある綺麗な鳥です。

平家物語醍醐天皇より五位の位を授けられた故事が書かれています。

醍醐天皇は、「宣旨にしたがってまいったのは、神妙である。やがて五位になせ。」と言われ、「今日からは、鷺のなかの王であれ。」という札を頚(くび)にかけてやって放された。とのことです。

注:五位の位は、律令制の官位で、正五位従五位とにわかれています。従五位以上は、貴族として扱われ、許されれば、昇殿が許される殿上人(てんじょうびと)になることも可能です。ちなみに、徳川家康が今川家から独立した時に叙爵した位が、従五位下三河守(じゅごいげ・みかわのかみ)です。ゴイサギは、正五位なので、この時の家康より上位になりますね。

初春にゴイサギの飛翔を撮影できるとは、何と幸運なことでしょうか?

令和の御代を寿ぐ兆しのような気がしました。

 

初春に 飛ぶ五位鷺の 晴れ姿    壱岐

 

手賀沼周辺のコミミズクと夕焼けの初富士

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1月3日、手賀沼周辺の枯れ田をコミミズクが飛んでいました。8年ぶりに観る手賀沼周辺のコミミズクです。(このコミミズクは、昨年の12月から飛来してようですが)

コミミズクの写真が本年の初撮りの写真となりました。

近くに飛んで来ないのが残念でしたが、車で帰宅中に、正月の茜色の夕焼け空にシルエットの富士山が美しく現れたのでとても満足しました。

手賀沼湖畔からの夕焼けの富士山は、一幅の絵のような景色を演出していました。

ぼんやりと大きく出たり春の不二 正岡子規

朝日に輝くサザンカ

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    上の写真はキヤノンの一眼レフEOS7DmarkⅡにCANON EF100-400mgm F4.5-5.6L IS II USMを装着して手持ち撮影しました。  

 

一瞬の  豪華山茶花 花 吹雪  山口青邨

 

12月31日、神之池のほとりに咲いていたサザンカです。

朝日に輝きとても素敵でした。

ふと、子供の頃よく歌った唱歌

たき火の歌を思い出しました。

 たき火

 作詞:巽聖歌、作曲:渡辺茂

 

1 かきねの かきねの まがりかど
  たきびだ たきびだ おちばたき
  「あたろうか」「あたろうよ」
  きたかぜぴいぷう ふいている

2 さざんか さざんか さいたみち
  たきびだ たきびだ おちばたき
  「あたろうか」「あたろうよ」
  しもやけ おててが もうかゆい

3 こがらし こがらし さむいみち
  たきびだ たきびだ おちばたき
  「あたろうか」「あたろうよ」
  そうだん しながら あるいてく

 

 


喫茶去  三波春夫のCDを聴く

Wikipediaによれば、

三波春夫は、昭和を代表する歌手の一人である。元浪曲師・南篠文若(なんじょう ふみわか)としての経歴を活かし、浪曲を題材に自ら創作した歌謡浪曲を得意とした。特に「元禄名槍譜 俵星玄蕃」に代表される長編歌謡浪曲は、三波ならではの芸とも評される。

 

いつも絶やさぬ朗らかな笑顔と浪曲で鍛えた美声で知られ、歌謡曲の衣装に初めて和服を使用した男性歌手でもある。自らの芸と観客に対する真摯な姿勢は、あまりに有名な「お客様は神様です」のフレーズを生む基盤ともなった。三波デビューの翌年、1958年のデビューで同じ浪曲師出身の村田英雄とは長年ライバル同士とも位置付けられ、両者の間には様々なエピソードが生まれた。(Wikipediaより抜粋)

三波春夫全曲集

1. 謙信出陣 (長編歌謡浪曲)

  1. 戦国塩物語 (長編歌謡浪曲)
  2. 織田信長 (長編歌謡浪曲)
  3. 俵星玄蕃 (元禄名槍譜)
  4. 勝海舟 (長編歌謡浪曲)
  5. 明治の前夜
  6. 大利根無情 (台詞入り)
  7. チャンチキおけさ
  8. おまんた囃子
  9. 東京五輪音頭
  10. 世界の国からこんにちは
  11. 船方さんよ
  12. 雪の渡り鳥
  13. 一升壜が空ンなった又あいたよ
  14. まっ平御免よお月さん
  15. 百年桜 
お正月なので、景気のいい三波春夫の歌を聴いてみました。
この昭和の大歌手かつ作詞家は、浪曲を歌謡曲に取り入れワクワクさせる気分にさせてくれました。
このCDをこれからも聴いていくつもりです。

朝日に輝くヨシガモのオス

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   上の写真はキヤノンの一眼レフEOS7DmarkⅡにCANON EF100-400mgm F4.5-5.6L IS II USMを装着して手持ち撮影しました。  


 編集

ヨシガモは、全長約48 cm、翼を広げた大きさ75〜88 cm。中型のカモ類で、雄の後頭の羽毛は伸びて冠羽になり、ナポレオンの帽子のような形になります。また、額から後頭と眼先から頬線にかけては赤褐色で、眼から後頭にかけては緑色光沢。額に白斑があります。喉は白くて、黒い横線があり、体は全体的に灰色です。胸は白色の羽縁の鱗模様(うろこもよう)で、脇にいくほど細かい縞模様になります。

12月31日、神之池で泳いでいたヨシガモの写真です。

神之池は、茨城県神栖市にある池です。

ヨシガモは、とても綺麗な鴨なので、お正月の写真に相応しいと思って撮影しました。

朝日に当たって輝いていました。

もう少し首を上げてくれるとナポレオン・ハットが、見えるのですが・・・

眠そうで寝ながら浮かんでいました。

鴨の中の一つの鴨を見てゐたり
高浜虚子「五百五十句」

初詣を迎える息栖神社と初夢の鷹たちの写真

明けましておめでとうございます。

本年もこのブログをよろしくお願いいたします。

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息栖(いきす)神社は、鹿島神宮鹿嶋市)、香取神宮(千葉県香取市)とともに東国三社(とうごくさんじゃ)と呼ばれ、古くから信仰を集めてきました。関東以北の人は伊勢に参宮したのち、禊ぎの「下三宮巡り」と称してこの三社を参拝したといいます。

岐神(くなどのかみ)を主神とし、相殿に天鳥船神(あめのとりふねのかみ)、住吉三神を祀っています。天鳥船神は交通守護のご霊格の高い神様で、鹿島大神の御先導をつとめられた神様です。

大鳥居が常陸利根川沿いに建てられ、江戸時代は利根川の河川改修で水運が発達し『東国三社詣で』が流行しました。遊覧船も行き来し、水郷の風景を楽しむ人や文人墨客など多くの参拝者で賑わっていました。

現在も、息栖神社を含めた東国三社は、関東屈指のパワースポットとしてテレビや雑誌など各種メディアで取り上げられ、東国三社巡りバスツアーなどが頻繁に行われています。(神栖市観光協会ホームページより)

三つの神社が「東国三社」と併せて呼ばれるのは、それぞれに祭られるタケミカヅチ、フツヌシ、アメノトリフネの三柱の神が、アマテラスに天界から派遣されて、地上を譲るように迫った「国譲り」神話に由来しています。

12月31日に初詣を迎える息栖神社に我が家の車のお祓いをして頂くために詣でましたら、すっかり初詣の準備が整っていました。

そこで、このブログの元日用に神社を撮影して本年の最初の写真とさせて頂きます。

また、初夢の鷹を見るために、猛禽類(ハヤブサチョウゲンボウは、分類上、鷹ではありません)の写真を掲載しました。

初夢は、いつ見る夢でしょうか?

初夢の風習は中国から伝承してきたものといわれ、鎌倉時代の「山家集」にある記述が文献上では初出で、その頃は節分の夜から立春にかけて見る夢を指すものだったとのことです。

その後、室町時代に入ると「大晦日に見る夢」を初夢だと考えるようになり、年越しの夜は寝ない習慣があったこともあり、江戸時代後期となる1780年頃より「元日から2日に見た夢」を指す説も普及したそうです。その後さらに、いい夢を見るために枕の下に敷く「初夢札」が2日の午後に売られたことから、「2日の夜から3日に見た夢」を初夢とする説まで登場しそうなので、3が日に見た夢は、どれも初夢と言っていいのかもしれません。

ハチクマ

ノスリ

ケアシノスリ
http://f.hatena.ne.jp/digibirds/20160201190242

オオタカ

ミサゴ

サシバ

チュウヒ

ハイイロチュウヒ
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ハヤブサ

チョウゲンボウ

手賀川を飛ぶ純白のコサギ

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  上の写真はキヤノンの一眼レフEOS7DmarkⅡにCANON EF100-400mgm F4.5-5.6L IS II USMを装着して手持ち撮影しました。  

今年も今日で「大つごもり」を迎えました。拙いブログを観ていただき感謝に耐えません。

ありがとうございました。最後にあたり、綺麗な白鷺の写真をお届けします。

普通サギといえば、シラサギ(白鷺)で、コサギチュウサギダイサギに代表される全身白いサギ類の総称ですが、同じペリカン目サギ科です。

12月28日、手賀川をコサギが飛んでいました。

この川で魚を飲み込んで飛んでいるようです。

いつも見かけるコサギですが、飛ぶ姿は、まるで鶴のようにとても綺麗ですね。

 

白鷺の 嘴水平に 冬の水   川崎展宏

 

来年へのお年玉

2012年1月2日に掲載したコミミズクのブログ

 手賀沼周辺のコミミズク

手賀川流域に昨年(2011年)12月頃からコミミズクが見られるようになりました。2〜3羽いるようです。昨年の大晦日の夕暮れも3羽見ることができました。一昨年も来ていたのですが、写真は、撮れませんでした。今回は、遠かったのですが、撮ることができました。