なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

名残のあさがお

我が家の「あさがお」が、秋風の吹く中、健気に咲いています。朝顔は、はかない命を象徴する花で、鴨長明方丈記に、「そのあるじとすみかと、無常を争うさま、いわば、朝顔の露にことならず。あるいは露落ちて、花残れり、残るといへども朝日に枯れぬ。・・・」と無常を争う様は、「朝顔の露」と同じといい、この文章の下敷きといわれる、空海の「秘蔵宝鑰」の序文に「生まれ生まれ死に死に死んで死の終わりに冥し」と人間の根本的無知つまり「迷い」の世界に我々は住んでいることを悟るべきといっています。が、それでもその迷いの中で、我が家の朝顔のように精一杯生きていこうとする姿勢も大切と思う秋の一日でした。