なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

伊佐沼のクロツラヘラサギその2

昨日のクロツラヘラサギのブログを見たY鳥類研究所のHさんより次の資料を教えていただいたのでご参考までにそのまま掲載します。

「国際的な鳥類保護団体 Birdlife International のウェブページを見ますと、

http://www.birdlife.org/datazone/speciesfactsheet.php?id=3805

以前には1万羽以上いたが、1988年には288羽となり、その後回復して、2006年の国際
センサスでは1679羽になった。ただし、個体数調査の数字がこのところ年々増えてい
るのが、調査努力の向上によるのか、よその未知の越冬地がだめになって移動してき
たことによるのか、純粋に個体数が増えているのかは不明である。

とあります。また下記のページには、

http://www.wildlifeextra.com/go/news/black-faced-spoonbill011.html#cr

本種は、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストで、2000年に、Critically
Endangered から、Endangered に「格下げ」されている。しかし、2010年1月の国際
センサスでは2347羽だったのが、2011年1月には1848羽になり、21%も減少した。これ
は、1993年に国際センサスが始まってから越冬数の最大の減少である。1993年当時
の300羽よりはずっと増えているが、この減少はまだこの種が絶滅のリスクをかかえて
いることを示している。東アジアの沿岸湿地は破壊されつづけており(たとえば、海南
島やマカオ、韓国など)、本種への最大の脅威は、生息環境の破壊や悪化である。また
ベトナムの紅河(ソンコイ川)河口デルタでは、2010年といったごく最近でも、食用の
ためにクロツラヘラサギが狩猟されている。

などとあります。日本人もアジアの住民の一員として、人間の経済活動によって存続
を脅かされているクロツラヘラサギの将来に一定の責任があるものと思います。保護
活動を応援してゆきたいものです。」


掲載写真は、11月30日に同じ場所で撮ったクロツラヘラサギで、
近距離の食餌場所の移動のために、少し羽ばたいた様子を10枚
連写したものです。