公園のコブシの木の実が真っ赤に色づいています。
コブシの実は、今頃、袋からはじけ明るい赤い実が顔を出します。
この実をめざとく見つけたキビタキが、この実を食べにやってきました。
枝にとまって、食べごろの実をさがしています。
キビタキのとまった場所の前方にその実をみつけたようです。
キビタキは、その実に向かって飛び、すばやく赤い実をクチバシにくわえて、元の位置に戻りました。
キビタキは大きな赤い実をクチバシいっぱいにくわえて得意そうな顔つきをしています。
一旦、その場所で向こうをむいてその実を一気に飲み込んだようです。
こちらを向いたキビタキのクチバシには、赤い実はありませんでした。
満足したキビタキは、すぐに飛び去っていきました。
あっという間の早業(はやわざ)でした。
以下に薄田泣菫(すすきだきゅうきん)の名詩「ああ大和にしあらましかば」の中のキビタキに関連する一部分だけを掲載します。
「ああ大和にしあらましかば」 薄田泣菫
ああ、大和にしあらましかば、
いま神無月(かみなづき)、
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新墾路(にひばりみち)の切畑(きりばた)に、
赤ら橘(たちばな)葉がくれに、ほのめく日なか、
そことも知らぬ靜歌(しづうた)の美(うま)し音色に、
目移しの、ふとこそ見まし、黄鶲(きびたき)の
あり樹の枝に、矮人(ちひさご)の樂人(あそびを)めきし
戯(ざ)ればみを。尾羽(をば)身がろさのともすれば、
葉の漂ひとひるがへり、
籬(ませ)に、木(こ)の間(ま)に、
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以下の現代語訳は、吉田精一編「近代詩鑑賞辞典」より編集して掲載しました。
もし私が大和にあったならば、今、陰暦十月、
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新しい道のほとりの切りひらいたばかりの畑
そのあたりの橘の木には緑濃い葉の繁みの間から明るい実がのぞき
どこからともなく静かに美しい歌声が聞こえる。
さてその静歌に ふと目を移せば かたわらの樹木の枝に一羽の黄鶲(きびたき)が
さながら小人の道化師のように戯れている。
その身軽さは風に吹かれる落ち葉のようで
垣根や木の間を軽快に飛び回る。
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以下の写真は、OLYMPUS ED40-150mm F2.8 PRO 1.4xテレコンバーターキットをOLYMPUS OM-D E-M1 のボディに装着して35ミリ換算420ミリF4.0ズームとして手持ち撮影しました。