なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

手賀沼の「初日の出」

2014年は、平穏な、風もない上天気で明けました。漆黒の闇につつまれた手賀沼大橋から撮影した「初日の出」です。

農耕民族であった日本人は、古来より太陽を敬っていて、年の神様(歳神様)は、日の出とともにやってくると考えられていたため、「初日の出」は「歳神様の降臨」なのです。

新年の新しい太陽の光を浴びることは、歳神様のお力によって、「新しい霊気」を宿すことができる」と信じられていたようです。

明治以降、元旦(がんたん=元日の朝)には、見晴らしのいい場所へ出かけて、その年最初の日の出を拝むことが盛んになったそうです。

ここ手賀沼大橋も初日の出を見る絶好のスポットで、毎年、多くの人たちが、暗いうちから橋の上で待機して、東方から太陽の上がるのを待ち構えています。

今年は、穏やかな「初日の出」だったので、とても良い年になると確信しています。







閑話休題ー「お正月」のこと


本来、正月というのは、その年の歳神様(としがみさま)をお迎えする行事であり、1月の別名です。正月に「お」をつけて「お正月」と敬うのもこのためですが、今では、1月1日から1月3日までを三が日、1月7日までを松の内と呼び、この期間を「正月」といっています

歳神様とは、1年の初めにやってきて、その年の五穀豊穣と家内安全を約束をしてくれる神様です。

正月に門松(かどまつ)やしめ飾り、鏡餅を飾ったりするのは、すべて歳神様を心から歓迎するための準備です。

正月の起源は古く、仏教伝来(6世紀半ば)以前より正月は存在していたといわれています。

現在のようなお正月の行事である門松やしめ飾り、鏡餅などを飾ることが浸透したのは、江戸時代からのようです。

正月は、春の始まり、すなわち「立春」とも考えられており、「めでたい(芽出度い)」という言葉は「新しい春を迎え芽が出る」という意味があります。

また新年に言う「明けましておめでとうございます」という言葉は、年が明けて歳神様を迎える際の祝いの言葉で、神様への感謝の言葉を人々の間で交わすことにより、心から歳神様を迎えたことを喜びあったことが由来のようです。



それでは、以下に「新年を詠んだ歌」を挙げてみます。


「新しき 年の初めの 初春の
   今日降る雪の いや重(し)け 吉事(よごと)」
              (大伴家持 「万葉集」)



「山里は 万歳遅し 梅の花」 (松尾芭蕉

「正月や 村の小すみの 梅の花」 (小林一茶

「年玉を ならべて置くや 枕元」 (正岡子規

「加留多とる 皆美しく 負けまじく」(高浜虚子

「金泥の 鶴や朱塗の 屠蘇の盃」 (夏目漱石

「幕あひの さざめきたのし 松の内」(水原秋櫻子)

「初富士の 鳥居ともなる 夫婦岩」 (山口誓子


今年も良い年でありますように!