なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

印旛沼上空を飛ぶチョウゲンボウ

6月28日の朝方、印旛沼上空は、梅雨の晴れ間の青空が広がっていました。

堤防からサンカノゴイの飛翔を待ちましたが、午前9時頃〜10時半の間には、飛んでくれませんでした。(午前7時ころ飛んだそうですが・・・)

それでも、10時ころ、印旛沼上空を「小型の猛禽(もうきん)」のチョウゲンボウが飛んでくれました。

この場所でのチョウゲンボウの飛翔写真は初撮りです。

チョウゲンボウ(長元坊、学名:Falco tinnunculus)は、ハヤブサハヤブサ科に分類される小型のハヤブサです。

チョウゲンボウの語源は、はっきりしませんが、蜻蛉(かげろう=とんぼ)の方言の一つである「ゲンザンボー」から由来するという説もあるようです。

チョウゲンボウが滑空している姿は、下から見ると蜻蛉(とんぼ)が、飛んでいる姿に似ていて、「鳥ゲンザンボー」と呼ばれるようになり、いつしかそれが「チョウゲンボウ」という呼称になったいう説です。

鳩くらいの小型のハヤブサ(全長35センチ)のチョウゲンボウは、青々とした稲田の方から印旛沼に向かって飛んできて、沼の彼方(かなた)に飛び去りました。



「まなこをあげて落つる日の
 きらめくかたを眺(なが)むるに
 羽袖(はそで)うちふる鶻隼(はやぶさ)は
 彩(あや)なす雲を舞ひ出でて
 翅(つばさ)の塵(ちり)を拂(はら)ひつゝ
 物にかゝはる風情(ふぜい)なし」


    島崎藤村 (詩集「新潮」より)





閑話休題小惑星探査機「はやぶさ2」の現在


チョウゲンボウは、小型のハヤブサなので、小惑星探査機「はやぶさ2」を思い出しました。

そこで、C型小惑星「1999 JU3」を目指している小惑星探査機「はやぶさ2」の現在について調べてみました。

小惑星探査機「はやぶさ2」は、第2回目のイオンエンジン連続運転が正常に終了していることが2015年6月7日に確認され、本年12月に予定されているスイングバイに向けて順調に飛行中とのことです。

これまでに、「はやびさ2」は、地球スイングバイに向けた軌道制御運転(第1回イオンエンジン連続運転、3月3日〜21日実施)による軌道計算・軌道決定の詳細な評価を行った結果、計画どおりの軌道であることが確認でき、この評価により、地球スイングバイ実施予定日を12月3日に計画することとなっていました。

12月に予定されている「地球スイングバイ実施」までは、順調に飛行を続けるとのことです。


解説:スイングバイについて

地球から打ち上げのられた「はやぶさ2」は地球を追いかけるように太陽を一周します。太陽を一周するこの1年の間、「はやぶさ2」は、イオンエンジンの試運転をしたり、機器のチェックを行います。約1年後、地球に追いついて、「スイングバイ」をします。

ここで「はやぶさ2」が行うスイングバイというのは、地球の重力を利用して「はやぶさ2」の速度を加速することです。加速することで公転する小惑星に追いつくための速度を得ます。

地球の重力に引っ張られすぎると、墜落してしまいますが、角度や速度を綿密に計算することで、墜落することなく加速できるという航法なのです。