白樺峠の秋の高い青空を、ゆったりと舞うハチクマ!
「鷹見の広場」に咲く松虫草にとまるアサギマダラ、オオチャバネセセリ、キアゲハ!
「悠然(ゆうぜん)とした時間」が流れていきます!
ふと、なぜか国木田独歩(くにきだどっぽ)の「空知川の岸辺(そらちがわのきしべ)」の一節
「自然は欠伸(あくび)して曰(いわ)く「あゝ我一日も暮れんとす」と、しかして人間の一千年はこの刹那(せつな)に飛びゆくのである。」の文章が、頭をよぎりました。
「ハチクマが悠然と飛び去る光景」を見て、この文章を思い出したのでしょう。
でも、現実を見てみると、白樺峠は実にカラフルな秋を演出しています。
羽を広げて秋の高い青空を飛ぶハチクマは、羽が透(す)けてとても綺麗(きれい)にみえますし、地上にいるアサギマダラのステンドグラスを思わせる翅(はね)もとても見事ですし、高山に自生する薄紫の花の松虫草も輝いています。
キアゲハもオオチャバネセセリも大自然のデザインの豊かさを感じさせてくれます。
松虫草にとまる蝶のアサギマダラもオオチャバネセセリも対面しながら仲良く吸蜜しています。
キアゲハも飛んできました。
蝶たちも自然の調和の中で今日一日を精一杯生きています。
秋も一段と深まってきました。
「蝶一ツ 舞台(ぶたい)せましと 狂ふ哉(くるうかな)」 (小林一茶)