なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

白樺峠の鷹たち

9月23日鷹の渡りで有名な長野県松本市奈川にある白樺峠(しらかばとうげ)に行ってきました。
標高1700メートルの鷹見の広場は、麓(ふもと)の駐車場から白樺林の間の急な坂道を登って、20分ぐらいで、山の中にぽっかり開けた「鷹見の広場」に到着します。

私は足弱なので30分以上かけて、ゆっくり登りました。

この「鷹見の広場」は、山並みの間からわきあがってくる鷹の群れ(鷹柱たかばしら)を正面から見ることができるホーク・ウォッチャーには、有名なスポットです。

秋の鷹の渡りのシーズンは、鷹の種類によって少しづつ違うようですが、この時期(9月中旬から下旬)は、例年サシバ8000羽とハチクマ1800羽がこの峠を通過するそうです。

今年は9月20〜22日に五千羽以上の鷹が、白樺峠を通過したそうで、大半はその3日間に通過してしまいました。

23日の現地の鷹の渡り速報値によれば、通過した鷹の総数は、224羽と大幅な減少となっています。鷹の在庫切れ状態でした。

23日午後1時〜3時ころに飛んだ鷹は,時々飛ぶ程度でしたが、蜂を主食とする鷹ハチクマも姿を見せてくれました。

現地速報値によれば、この日に飛んだサシバの総数は、145羽、ハチクマの総数が25羽なので、3時間内に飛んだ鷹の総数もしれたもので、残念ながら鷹が雲霞のようにわきあがる鷹柱を見ることはできませんでした。

それでも、なんとか遠くを飛んだハチクマを撮影することができました.

今回は、鷹たちがあまり近くに来なかったので、以前、近くで撮影した白樺峠の鷹たちの写真を参考写真として掲載します。


西行法師 山家集より)

二つありける鷹の、伊良湖渡りをすると申けるが、一つの鷹は留まりて、木の末に掛りて侍ると申しけるを聞きて

「すたか渡る いらごが崎を うたがひて
なほきにかくる 山帰りかな」

             注)すたか=巣鷹(若鳥)、山かえり(成鳥)

この短歌の鷹は、多分ハチクマかサシバと思われます。

  
以下の写真はハチクマです。






参考:以前、白樺峠で撮影したハチクマの写真です、

参考:以前、白樺峠で撮影したサシバの写真です、