なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

はばたくコウノトリの兄妹

コウノトリは、体長110〜115cm、翼開長160〜200cmにもなる非常に大型の水鳥です。
ヨーロッパでは「赤ん坊はこうのとりが運んでくる」「こうのとりが住み着いた家は幸せになる」と言われている縁起の良い鳥です。

かつて日本全国にもたくさん住んでいたようですが、明治の中ごろから急激に減少し、1956年(昭和31)には特別天然記念物に指定され、1958年の調査では兵庫県下に7巣15羽、福井県下に2巣6羽が数えられるだけとなりました。

兵庫県は1965年5月14日に豊岡市で一つがいを捕獲し、「コウノトリ飼育場」で人工飼育を開始しましたが、個体数は減り続け、1966年に福井県小浜市の国内最後の野生繁殖地の個体が姿を見せなくなり、1971年5月25日には豊岡市に残った国内最後の一羽である野生個体が保護されましたが、その後死亡。このため人工飼育以外のコウノトリは国内には皆無となり、さらには1986年2月28日に飼育していた最後の個体も死亡し、国内繁殖が確実視される野生個体群は絶滅しました。その後も減り続けて、現在は野生で繁殖するものはなく、中国やロシアから冬鳥として、ときどき渡来するだけで環境省レッドリストの絶滅危惧IA類(CR)に指定されています。

我孫子市北新田でも2004年12月に飛来しています。

コウノトリの放鳥は、「兵庫県立コウノトリの郷公園」が有名ですが、千葉県野田市でも野田市江川地区瀬戸の谷津で、多摩動物公園から譲り受けた1ペアのコウノトリの飼育が2012年12月4日から始まりました。

野田市で飼育している雄のコウノトリ愛称「コウくん」雌の愛称「コウちゃん」のペアから生まれた2羽の子供の兄「こうくんジュニア」は、8月2日に巣立ち(巣立ち日齢:54日)妹の「こうちゃんジュニア」も8月10日(巣立ち日齢:60日)に巣立っていました。

その2羽の雄姿を「野田市こうのとりセンター」に見にいってきました。この写真は、9月10日のコウノトリの兄妹のはばたく様子です。

安全のために天井が低くなっているので、ちょっと窮屈そうですが、天井にあたって落下負傷の予防のためではしかたがないですねぇ〜。




「コウくんジュニア」(お兄ちゃん)


「コウちゃんジュニア」(妹)