銚子漁港の海にスズガモの群れが浮かんでいました。岸辺からかなり遠いので、群れから離れていて岸辺に近いスズガモのメスと、だいぶ遠いスズガモのオス(それでも群れよりは近い)を撮影しました。
「トスカニーニ指揮
ベートーヴェン作曲:ミサ・ソレムニス(荘厳ミサ曲)」
今日は、「トスカニーニ・コレクション」の70枚目のDisc70より
(1953年3月30日〜4月2日, カーネギー・ホール(モノラル録音))
ロイス・マーシャル(S)
ナン・メリマン(MS)
ユージン・コンリー(T)
ジェローム・ハインズ(BS)
ロバート・ショウ合唱団
を聴いてみました。
「トスカニーニ・コレクション」(84CD+DVD)は、トスカニーニが1920年から1954年にかけて録音し、RCAから正規に発売された全録音を収録したものです。
この大全集は、1992年発売のデジタル・リマスターを基本に、可能な限り最新のリマスター音源を採用しているそうです。
ベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス(荘厳ミサ曲 )ニ長調 作品123」は、1823年に完成された晩年の大曲で、「第9」を凌(しの)ぐ最高傑作とも言われている名曲です。
「ミサ・ソレムニス(missa solemnis)」は。一般に5つの部分から成っています。
キリエ、グローリア、クレド、サンクトゥス、アニュス・デイです。
ベートーヴェン自身は、この「荘厳ミサ曲」を単なる「神への讃歌」ではなく、「第9」と同じように「人間への讃歌」として書き上げているようです。
"Von Herzen ― möge es wieder ― zu Herzen gehen"(心から出で、願わくば再び、心へと至らんことを)
ウィキペディア(Wikipedia)の「ミサ・ソレムニス」の解説によれば、
『キリエ』冒頭には「心より出で−願わくば再び−心に向かうよう」にと記され、『アニュス・デイ』では戦争を暗示する軍楽調の部分や「内と外の平和を願って」とのベートーヴェン自身による指示が書き込まれている。これらは、ベートーヴェンが心の平安と外的な平和を統一して希求する音楽として作曲していたことを示している。
と書かれています。
従来、ベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」の名盤は、「クレンペラー指揮フィルハーモニア管、同合唱団」といわれていましたが、私がよく聴いてきたのは、トスカニーニのLPレコードでした。
クレンペラーのLPレコードも持っていたのですが、トスカニーニのLPレコードが気に入っていたのでこればかり聴いていました。
その後、LPを全部処分したので、最近は聴いていませんでしたが、トスカニーニ・コレクションのCDの中に、この曲も入っていたので、今回、久しぶりにトスカニーニの「ミサ・ソレムニス」のCDを聴いてみました。
このCDは、最近のリマスタリング技術により、とても聴きやすい見事なものでした。
トスカニーニは、この演奏の時(1953年)は、指揮棒を置く一年前で、高齢の86歳だったにもかかわらず、神に対する絶対的な信仰心をもって、全身全霊で指揮していたと思われます。
その姿は、今、残っている彼のビデオ映像に見られるような、神々(こうごう)しい指揮ぶりだったと推測されます。
トスカニーニのこの曲に対する、「固い信念」と「火の玉」のような情熱が十分に伝わってくる、ゆるぎない「魂の演奏」を聴くことができました。
私にとって、この演奏は、ベートーヴェンの「ミサ・ソレムニス」の名演中の名演と断言できます。
最新の技術は、古い録音も見事に再生してくれています。
そのうち、最新の技術が、「老人」を「青年」に再生・・・?
これは、さすがにチョット、無理でしょうね!
God's in his heaven ―
All's right with the world!