なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

手賀沼遊歩道のコブハクチョウ

今年,手賀沼で生まれたコブハクチョウの子供も、ずいぶん大きくなりました。

もう独り立ちしはじめました。

遊歩道近くの池で、すいすい泳いだり、水底の草をもぐって食べたりしています。

羽を広げるともう立派な成鳥ですね。

今は、この近くに親がいますが、そのうち独り立ちすることでしょう。




閑話休題アンセルメ指揮「ベートーヴェン交響曲全集」のCDについて思うこと



最近、アンセルメ指揮「ベートーヴェン交響曲全集」のCDを聴いてみました。

この全集は、アンセルメ没後40年の2009年に復刻されたものです。今から5年前です。

私は、ベートーヴェンの「ベートーヴェン交響曲全集」は、できるだけ聴くようにしているのでこのCDもその時、購入してみました。

ところが、最近、アマゾンのこのCD(6枚組)の新品通販価格が2万円以上していたのでびっくりして、再度、聴いてみることにしたのです。数年前の4倍もするのです。

私は、指揮者アンセルメには、LPレコード購入の古い思い出があります。

もう50年以上前のことなので記憶がはっきりしないのですが、私の買った最初の30cmLPレコードは、名古屋の栄町にあった「名曲堂」の店の外の廉価盤コーナーにあったアンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団演奏のストラビンスキー作曲のバレー音楽「ペトルーシュカ」だったのです。

実は、このLPを買ったのは「ペトルーシュカ」を聴きたくて買ったのではないのです。

当時、30cmの新譜のLPは定価2000円だったのです。

高校生の小遣いとしては、とても高価な買い物なのです。
昭和35年ごろの大卒国家公務員上級職の初任給が一万三千九百円だったので、当時、「フランク永井」の歌「一万三千八百円」が流行っていました。

名曲堂の置いてあったそのLPは、廉価で売るためレコード・ジャケットにホチキスのパンチ穴が空いていました。

中身を見てみるとしっかりとした黒いレコードで真ん中に赤色の上に金色の豪華なレーベルが貼ってありました。

値引き後の値段がいくらであったのかまったくおぼえていないのですが、財布にあったお金で買えたので、よく知らない曲だったのですが、レコードの内容よりも、「高価な宝物」のような物が買えるというだけで衝動買いしたのです。

内容はよく分からないのですが、宝物の、このレコードを毎日聴いていました。

このころ、アンセルメベートーヴェン交響曲全集は、すでに発売されていましたが、評論家の評判はとても悪く、昭和37年初版の「音楽の友」社のレコード名演奏家全集「指揮者」のアンセルメの項目には、当時の音楽評論家の志鳥栄八郎(しどりえいはちろう)氏が「アンセルメの指揮は、なんといってもバレー音楽が卓出している。いちおうベートーヴェン交響曲もレパートリーにはいっており、すでに交響曲全集を完結してはいるが、異質である。その面白さはバレー音楽の比ではない。」となっていて、私にとってはアンセルメにかぎらず交響曲全集は高価なのでLPを買うのは「夢のまた夢」だったし、あまり評価も高くないので、アンセルメベートーヴェンは、頭から除外していました。

しかも、確かに、何も知らずに買ったアンセルメの「ペトルーシュカ」は、素晴らしく毎日聴いていたので、体に染み付いてしまいました。

その後、アンセルメチャイコフスキーの「3大バレー音楽」(白鳥の湖、クルミ割り人形、眠れる森の美女)などもよく聴きましたがベートーヴェン交響曲は購入したことがありませんでした。

そんなわけで、五年前発売のアンセルメの「ベートーヴェン交響曲全集」の復刻CDは、あまり期待しないで購入して聴いてみましたが、当時、なぜそんなに低い評価だったのか不思議なくらい面白い演奏でした。

全体に明るい感じの演奏でとてもリズミカルな演奏です。巨匠の時代の指揮者らしく堂々とした立派な演奏です。

当時は、暗くて重々しいベートーヴェンが珍重されていたのかもしれませんが、今では多くの種類の「ベートーヴェン交響曲」の演奏があり、それほど異質とも思えません。

今は、クラシックのCDは、あまりもうからない分野なので、すぐに品薄になり廃盤となるのですが、昔と比べて安価に買えるのとトレード・オフの関係にあるもかもしれませんね。

今は、良い時代なのかそうでもないのかよく分からない時代ですね!