なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

真夏のホオジロ

真夏のお昼時、木のてっぺんでホオジロが囀っています。ホオジロの囀りは、「一筆啓上つかまつりそうろう」という聞きなしが有名ですが、ここのホオジロは、そんなふうには聞こえませんでした。でも、甲高い声でしきりに囀っていました。

閑話休題

暑い夏の読書に仏教の本を読んでいます。最近買った本「龍樹の仏教: 十住毘婆沙論 」(ちくま学芸文庫) 細川 巌 は、なかなか面白い本です。龍樹(りゅうじゅ)という人は、大乗仏教中観派(ちゅうがんは)の哲学の祖で「中論」(ちゅうろん)が有名です。龍樹は、膨大な般若経(はんにゃきょう)の中の空観(くうがん)を理論的に基礎づけた人で日本では、「八宗(はっしゅう)の祖」といわれています。空(くう)という言葉は、般若心経(はんにゃしんぎょう)の「色即是空(しきそくぜくう)」で使われている言葉です。龍樹の著した十住毘婆沙論(じゅうじゅうびばしゃろん)は、一般的には、華厳経(けごんきょう)の中の十地経(じゅうじきょう)の註釈で、その巻第五「易行品第九」は、日本の浄土教(浄土宗・浄土真宗など)にも影響を与えたといわれています。が、この本の著者は単なる註釈ではないという観点から論をすすめています。私は、龍樹の「中論」は論理的すぎてあまり親しみがわきませんが十住毘婆沙論は、龍樹の人柄が現れているようでとても親しみを感じています。