なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

八ヶ岳山麓のミヤマホオジロ

晩秋の八ヶ岳連峰(れんぽう)の頂上(ちょうじょう)付近は、雪に覆(おお)われています。その山麓(さんろく)は、紅葉も終わりに近付いていました。さすがに、この高度では、山麓でも、早朝の空気を、冷たく感じさせます。

山里の小道を歩いていると、いろんな鳥の鳴き声が聞こえます。ベニマシコ、アカゲラコゲラ、ウソ、シジュウカラエナガ・・・

無数のカシラダカが、人の足音に驚いて、ブタ草の茂みから、一斉に飛び立ちます。
大きな木の枝にシメが、とまっています。
畑に隣接する、草の茂みの間に、色の薄いベニマシコが、数羽飛んでいます。
その畑のそばの。高い白樺の木に、カワラヒワ、アトリなども、とまっています。

畑を抜けて林に入ると、黄色が目立つ鳥が、道の真ん中に出てきました。ミヤマホオジロです。こちらの足音に気付いて、落ち葉の中に、駈けこみました。その後直ぐに、道端の枝の細かい低い木にとまっています。3〜4羽いるようです。雄も雌もいます。そこに少しとまっていましたが、林の中に飛び去りました。今回は、雄のミヤマホオジロを撮ることが出来ました。

ミヤマホオジロは、渡来数も少なく、暗い場所にいて、なかなか姿をみせない鳥です。鳴き声も地鳴きは、か細く、かすかな鳴き声なので、写真に撮るのが難しい鳥のひとつです。今回、運よく撮れました。ミヤマの意味は、遠隔地(えんかくち)という意味で、かっては、この鳥は、朝鮮半島で繁殖していて、日本では、繁殖が確認されていなかったので、この名前がついたようです。数十年前に、対馬、九州北部で繁殖が確認されたそうです。


「風花(かざはな)の やみしと見る間(ま) 一羽なる
      深山頬白(みやまほおじろ)木を移る見ゆ」 (中西悟堂