なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

高野山・根本大塔とテングチョウ

本年は、弘法大師(こうぼうだいし)、空海(くうかい)の高野山開創(こうやさんかいそう)1200年にあたり、来月4月には大法要が行われる予定です。

大法要の時は混雑が予想されるので、弘法大師の命日の3月21日〜22日に高野山に行ってきました。

大法要の前なのに、多くの人が訪れていて驚きました。

高野山は、いまや世界遺産に指定されている世界的な一大宗教都市なのです。

その高野山の根本大塔(こんぽんだいとう)が建つ壇上伽藍(だんじょうがらん)は、空海がおられる奥之院(おくのいん)と並んで、高野山の中で最も神聖な場所と言われています。

根本大塔の建つ場所は「飛行の三鈷」(ひぎょうのさんこ)の伝説のある場所といわれています。

「飛行の三鈷」というのは、弘法大師が霊地(れいち)を求めるために、唐から帰国する際に投げたといわれる,三鈷の金剛杵(こんごうしよ)のことで、その三鈷は海をわたって、高野山に落ちたそうです。

そこで弘法大師が816年ころ高野山を開創するにあたり、この霊地にこの塔を建築することから着手し、弘法大師と真然大徳(しんねんだいとく)の二代を費やして887年に完成した塔なのです。(現在の塔は、昭和12年再建、平成8年塗替えのものです)

高野山の壇上伽藍にある根本大塔内部は、撮影禁止のためブログに掲載できませんが、目のくらむような朱塗りの曼荼羅世界(まんだらせかい)を具現化しています。

中央には法界定印(ほっかいじょういん)の印相(いんそう)を結ぶ、胎蔵大日如来(たいぞうだいにちにょらい)、それを囲むように金剛界(こんごうかい)の四仏が配され、さらに十六の柱には十六大菩薩の仏画が描かれています。

つまり空海が思想する曼荼羅世界(胎蔵及び金剛界の統一した世界)を表現した、それが壇上伽藍といえるようです。

この壇上伽藍の根本大塔と金堂内の東西にある両界曼荼羅(りょうかいまんだら)を礼拝した後、御朱印帖(ごしゅいんちょう)に記入していただきました。

その帰り道に、ひらひらとひらひらと蝶が飛んで路上にとまりました。

テングチョウです。

和歌山県では昨年、大発生したようなので、冬眠明けの今、この場所で見られたのかもしれません。

テングチョウが私に何か言いたそうにしていました!



「ノウマクサマンダボダナン アビラウンケン」   (胎蔵大日如来 真言



オリンパス ミラーレス一眼 OM−E E−M1(パワーバッテリー・ホルダー HLD−7付).ズーム・レンズ  OLYMPUS M Zuiko D 14-42 F3.5-5.6 ii MSCMで撮影。.
根本大塔と愛染堂


根本大塔

テングチョウ