なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

力いっぱい囀るオオヨシキリ

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5月24日午前、印旛沼の葭原で囀るオオヨシキリです。

CANONコンデジSX70hsで手持ち撮影しました。

この葦原は、中沼田の葭原よりも広いので、オオヨシキリもたくさん住み着いて競争相手も多いため、周りのオオヨシキリに負けないよう頑張って囀ります。

 

草野心平の詩集、「富士山」のヨシキリの作品を思い出しました。

 

この詩は昭和18年刊、富士山をテーマにした詩を発表し続け「題名を付けてまとめた全24編、草野心平40歳代の詩業の一つだそうです。


 ヨシキリは鳴く
川面(かわづら)に春の光はまぶしく溢れ

そよ風が吹けば光たちの鬼ごっこ
葦の葉のささやき
行行子(よしきり)は鳴く
行行子の舌にも春のひかり

土提(どてい)の下のうまごやしの原に
自分の顔は両掌(りょうて)のなかに
ふりそそぐ春の光に
却って(かえって)物憂く(ものうく)眺めてゐた

少女たちはうまごやしの花を摘んでは
巧みな手さばきで花環(はなわ)をつくる
それをなはにして縄跳びをする
花環が圓を描くとそのなかに
富士がはひる
その度に富士は近づきとほくに座る

耳には行行子

頬にはひかりなかに
富士がはひる
その度に富士は近づきとほくに座る

耳には行行子
頬にはひかり
草野心平 富士山より)