落石漁港→ユルリ・モユルリ島海域→落石漁港を巡る漁船を使った落石ネイチャー・クルーズは、沖合のユルリ・モユルリ島付近をまわり、海鳥などを船上からウォッチします。(所要時間2時間半)
希少なエトピリカ、ケイマフリなどが見られる可能性もあるため、とても期待して乗船したのですが、私の乗船した船の近くにエトピリカは現れませんでした。
それでも、かなり揺れる船上から夏羽のウトウ、とケイマフリを撮影することができました。
ケイマフリという変わった名前の野鳥は、留鳥として北海道羽幌町天売島、知床半島、積丹半島など北日本の各所に繁殖地が点在するそうです。
冬鳥として関東以北で越冬するようですが、沖合にいることが多くて近くで姿を見る機会は少ないようです。
ケイマフリは、繁殖地でハシブトガラスやオオセグロカモメなどに食べられる危険性が大きいため減少傾向にあるようです。
絶滅が心配されていて、 絶滅危惧II類(VU)(環境省レッドリスト)に指定されている稀少な鳥なのです。
ハトより少し大きく(体長40cm)で夏羽は全身が黒で、目のまわりから目尻にかけて白いですが、冬羽は目のまわりの白が小さくなってアイリングとなり、喉から腹にかけて白くなります。
「ケイマフリ」という名称は将棋の「桂馬」からきているのではなくて、アイヌ語名のケマフレ(kemahure「足が赤い」の意)に由来し、地方によっては漁師さんが「アカアシ」と呼んでいるそうです。
ウトウ(善知鳥)は、ハトよりも少し大きい38cm程の海鳥で、北日本沿岸からカリフォルニア州までの北太平洋沿岸にかけて広く分布しているそうです。
日本では天売島(てうりとう)の他、岩手県の椿島・宮城県の足島などで繁殖しており、足島の繁殖が日本での南限とされています。
天売島には、約100万羽が繁殖し、世界最大のウトウの繁殖地となっています。
ウトウの外見は、胸から背中にかけて灰黒色の羽毛に覆われ、お腹は白く、くちばしは橙色です。くちばしの付け根の突起と、目とくちばしの後ろ辺りから生えている白い飾り毛は繁殖期の時期だけの特徴で、繁殖期が終わり秋〜冬を迎える頃には無くなるそうです。
また、陸地に上がるのは繁殖期のみで、それ以外は1年を通して、海上で生活するようです
以下の写真は、キヤノン望遠ズームレンズEF100-400mmF4.5-5.6L IS USMをCanon EOS 7D Mark II に装着し手持ち撮影しました。
根室市の昆布盛海岸から約2.6kmほどの洋上にある無人島ユルリ島とモユルリ島付近の岩陰(ウミネコ・ウミウが岩の上にいます)
ケイマフリ
ウトウ