なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

OLYMPUS OM−D E−M1 試写 野鳥(エゾビタキ)

秋晴れのいい天気になりました。とてもいい天気になったので、10月11日の発売日に取得したオリンパスの新機種「OM−D E−M1」の試し撮りに出かけました。

このカメラは、オリンパスのマイクロ・フォーサーズのフラッグ・シップ機(最上位機種)で、ミラーレス一眼(簡単にいうと、レンズ交換のできるコンパクト・デジカメ)なのです。従来の、一眼レフカメラでは、ありません。

フォーサーズは、35mmフルサイズ撮像素子の四分の三という意味で、実質的には、装着したフルサイズの焦点の倍の大きさで撮影することができます。また、マイクロフォーサーズというのは、フォーサーズシステムの仕様をミラーレス構造に最適化したもので、主要な機能は、フォーサーズとほとんど同じです。つまり、フルサイズで300mmの望遠レンズは、実質600mmの超望遠レンズとして使用できます。重くて長い超望遠レンズが、比較的軽くて短い望遠レンズで代用できるわけです。

コンパクトデジカメは、手軽に撮影できるカメラで、レンズ交換はできません。今迄は、本格的に撮影するには、レンズ交換のできる一眼レフを使うのが普通でした。でも、一眼レフカメラは、レンズから入力された像を鏡の反射を利用してペンタプリズムで屈折させてファインダーで見る仕組みを持っているので、大きくて、重くて、高価なのが問題点でした。

私も、高齢者なので、できるだけ、軽いカメラで、野鳥の写真を撮りたいのですが、軽いカメラは、本格的な写真には、不向きなので、今も、やむなく、一眼レフカメラを使っています。

今回、新発売された、オリンパスのカメラは、コンパクトなミラーレス一眼で、一眼レフの高級機に匹敵する画質と性能を持っているとのことなので、期待して購入しました。

このカメラは、一眼レフカメラと同じことができて、それ以上の新機能も持っているので、カメラの設定は複雑で、最低限のカメラの知識は、必要とされます。設定ができなければ、このカメラは、「猫に小判」となるカメラでしょうね。「山椒は小粒でピリリと辛い」カメラのようです。

昨日までに、自分好みの撮影方法の設定をしたので、本当に、高級一眼レフカメラに匹敵するのか、試写に行きたくなったのです。

さて、先日、エゾビタキを撮影した場所に行ってみると、ミズキの枝と葉を、朝の強い光が照らしていて、極端な明暗ができています。このように光が強い場所では、いい写真を撮ることはとても難しいので、試写の場所としては、よくないのですがやむをえません。

それに、10月10日の午後は、ミズキの木に多くの実がついていたのに、3日後の今日の朝は、食べつくしたのか目につく場所には、あまり実がついていません。

そのためか?エゾビタキは、やってきますが、枝にとまっても、落ち着きがなく、すぐに飛び去ってしまいます。再度、やってきても、暗い葉っぱの陰から、明るい空中でホバリングしながら、熟れた実を探してくわえると、すぐに、飛び去って行きます。

初めて、撮影する不慣れなカメラでは、「露出」の設定や、ピントを瞬時に合わせる操作がとても難しい環境です、手慣れたキヤノンなら楽に撮れたはずの写真も新機種では、上手くいきません。

Lレンズ付きのキヤノン7Dと同じくらいに撮影するには、新機種の操作に慣れることと、超音波モーターによる駆動のSWDのハイグレードレンズにする必要がありそうです。

また、新機種の大きな特徴の一つにファインダーの電子化があります。電子ヴューファインダーは、光学式ファインダーと比較して、視野がとても広く、ピントを合わせたい場所を拡大表示させて、ピント合わせが楽にできるなど、眼のかすむ高齢者にありがたい利点も多いのですが、立ち上がりが遅いのと、電池の消耗がとても激しいような気もします。

今日の撮影中、パワーバッテリーホルダーを装着していたにもかかわらず、電池切れで撮影できなくなりました。総枚数は、たったの103枚です。何度も液晶で画面チェックしたからかもしれませんが、今後、不安が残りました。

昨日、カメラの設定と室内での試し撮りと液晶画面のチェックを何度も繰り返したまま充電しなかったからかもしれません、

でも、出がけの液晶表示では、バッテリーの使用量表示は十分だったのですが、・・・。

キヤノンでは、この程度の画面チェックでの電池切れは、一度も経験したことがありません。

後で調べてみると、このカメラは、本体とバッテリー・ホルダー収納のひとつづつ、計2つの電池で600枚強しか撮影できません。私のように1日に千枚以上撮影することがそれほど珍しくない者にとっては、このカメラは、主たるカメラではなく、サブ・カメラの役割になってしまいます。

このカメラで感心したことは「手ぶれ対策」は、大変見事です。

先日掲載のエゾビタキの写真も、今回の写真も全部「手持ち撮影」です。キヤノンは、手ぶれ補正付レンズですが、オリンパスは、ボディに手ぶれ補正が付いています。両方とも絞り4段程度の手ぶれ補正で、十分強力だと思われます。新機種は、全方向の手ぶれに対応しているとのことです。

この新機種は、フラッグシップ機なので、当然、完全防水で、塵にも強い防塵防滴構造で、マイナス10度の環境使用を保障しています。

新機種のファースト・インプレッションは、それほどよくはないのですが、この新機種に大きな期待をし過ぎていたのかもしれません。この性能でこの値段なら、よくできているカメラと言えるのかもしれません。
もう少し使用してみれば、その良さもいっぱい出てくるのかもしてません・・・。


注:オリンパスで撮影した写真の色彩は、コダック伝統の深い鮮やかな青色(コダック・ブルー)を踏襲していて、今では、オリンパス・ブルーとよばれています。キヤノンや他の会社の色彩表現とは異なりますが、この色を好むファンも多く存在します



撮影機材

オリンパス 新機種

1.OM−E E−M1ボディ (パワーバッテリー・ホルダー HLD−7付)
2.レンズ  M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II


キヤノン 一眼レフ
3.EOSー7D ボディ

4.レンズ  EF70-200mm F4L IS USM [ EF1.4X II(1.4倍テレコン)付き]



オリンパスE−M1の写真

同じ日同じ場所で撮ったキヤノン7Dの写真

以下の写真は オリンパスE−M1の写真です。