鈴なりの柿が秋の高い青空を背景に輝いています。
遠くの木のてっぺんにカア・カアとわりに澄んだ声が聞こえます。
ハシブトガラスです。
朱色が混じった濃いオレンジ色の実のついた柿の木を眺めていたら、突然、黒い大きな鳥が現れました。
そうです。木の上で鳴いていたカラスです。
柿の実を食べにきたようです。
このカラスは、賢いようで、柿の木にとまっても、すぐには食べません。
たくさんある柿の実を選び食べごろの実を見つけるとその実の近くに移動してその実をクチバシでつついて柿の実を試し食いし、うまくないと別の実をさがします。
これをくりかえし食べごろの柿の実が見つかると、その実を時間をかけて何度も実を引きちぎり食べ続けます。
まだまだたくさん柿の実があるので、かなり食べがいがありそうです。
この近くには柿の木がたくさんあるので、毎年、柿の実を食べるのがこの近くのカラスの秋の楽しみなのかもしれません。
カラスは食べ続けています。
もう一羽のカラスもやってきました。
稔りの秋は、多くの生き物に幸せを与えてくれているようです。
「枯枝に 烏(からす)のとまりたるや 秋の暮」 (松尾芭蕉)