なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。


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上の写真は、ドコモ スマホ Xperia 10 III SO-52Bのレンズで撮影しました。


菊(キク)は古くから愛され親しまれてきた”日本の花”。

 

菊(キク)の花言葉
菊(キク)の花言葉は「高貴」「高尚」。

 

 

キク(菊)について
科・属
 キク科・キク属
和名
 菊
英名
 Chrysanthemum、Mum
学名
 Chrysanthemum
原産地
 中国
開花期
 9月~11月
 

キク(菊)の特徴
菊(キク)は皇室の紋にも使われている日本を象徴する花のひとつです。菊(キク)は中国から奈良時代に伝わり、江戸時代に入ってから盛んに品種改良されるようになりました。こうした菊(キク)を「古典菊」と呼び、「江戸菊」「嵯峨菊」「美濃菊」など地名を冠してカテゴリー分けされています。スプレーマム、ピンポンマムなど、イギリスを中心に欧米で生み出された小輪でたくさんの花をつける菊(キク)は「洋菊」と呼ばれています。花弁の形状は様々。伝統的な白、黄色にはじまり赤、ピンク、オレンジ、複数の色を合わせたものなど数多くの品種があります。古典菊、洋菊どちらも丈夫で育てやすいのが特長。

 

喫茶去

日本の借金1200兆円…それでも「日本は絶対に破綻しない」と言えるワケ

田原総一朗氏と藤井聡氏、コロナ不安の経済めぐり激論 衆院議員会館で緊急シンポジウム

の対談より掲載

藤井聡略歴

藤井 聡(ふじい さとし)京都大学(大学院工学研究科・都市社会工学専攻)教授 1968年奈良県生まれ。

91年京都大学卒業、93年京都大学大学院修了後、93年同大学助手、98年スウェーデンイエテボリ大学客員研究員,02年京都大学助教授、03年東京工業大学助教授、06同大学教授を経て,09年より現職。

田原総一朗

1934年滋賀県彦根市生まれ、早稲田大学文学部卒業。
岩波映画製作所、テレビ東京を経て、’77年フリーに。
現在は政治・経済・メディア・コンピューター等、時代の最先端の問題をとらえ、活字と放送の両メディアにわたり精力的な評論活動を続けている。

 

 

田原 日本政府は2025年度にプライマリーバランスを黒字にして、その時点での借金をなくそうとしている。

藤井 そうです。でもそんなことをずっとやり続けようとした国はどこにもないんです。借金が右肩上がりで増えているということは、百数十年から300年以上ほとんどずっと、プライマリーバランスは赤字の連続だった。これが日米英の真実の姿です。つまり、今の政府がいっているように恒常的に黒字にするなんて、あり得ない暴論に過ぎないんです。

「借金総額が200年300年と増え続けるのは、よくない!」なんていっても、まったく無意味なことは、誰でもわかるでしょう。最初に産業革命をやって七つの海を支配したイギリス、戦後世界をリードし依然としてGDP世界一のアメリカ、ついこの間まで世界第二位の日本の歴史が、明らかにそうだからです。

3国ともつぶれかかったことすらない、世界に冠たる豊かな先進国ですよ。

田原 うん。この歴史的事実は、事実として受け入れるしかない。

できる機能を持っているからです。

これがMMT(Modern Monetary Theory)、直訳すると「現代貨幣理論」と呼ばれる理論の最大のポイントです。とはいえ、別にMMTなどを持ち出さなくても、そんなことはマクロな金融に関わっているプロの金融マンたちからすれば、当たり前の事実なんですが。

田原 日米英は150年200年300年と借金を増やしつづけ、しかも借金でつぶれてない。借金でつぶれるなら、とっくに財政破綻していなければおかしい?

藤井 はい。日米英3国とも「中央銀行」を持ち、それぞれ円・ドル・ポンドという通貨を発行しています。だから中央銀行を持つ政府は、任意に、いつでもいくらでもカネをつくり出すこと(貨幣の創出)ができる能力と権限を持っているのです。

だから政府はつぶれません。政府が「自国通貨建て」の借金によって破綻や破産をすることは、考えられないんです。

田原 ギリシャ財政破綻しそうだ、といわれたのは……。

藤井 自国通貨を発行できない国はダメです。中央銀行をなくしユーロを使っている国は、ユーロを発行できません。ユーロ圏ではドイツにある欧州中央銀行(ECB)しかユーロ紙幣を発行できないから、加盟国の小さな政府が破綻してしまう恐れはあります。実際、そうなりかけたこともあります。

小国が自国通貨建てでなく、たとえば米ドルで過大な借金をしてしまった場合も、破綻の恐れはあるでしょう。

田原 個人も家庭も企業も政府も、借金が膨らんでしまったらヤバい、というのがこれまで世の中の常識だった。ところが、そのなかで政府だけは別で例外。なぜならば通貨を発行できるからなんだ。

田原 僕は経済には詳しくないけど、2018年ころだったか、MMT(現代貨幣理論)という言葉を聞いて、えっ!?と思った。アメリカの経済学者が「日本はMMTで成功している国だ」といったんだ。女性研究者が国会で講演したのも覚えている。

藤井 まさに18年です。消費税の税率アップをなんとか阻止しなければならないと考えていた僕は、MMTブームを起こそうと画策しました。

『根拠なき熱狂』という本で株式バブルや住宅バブルを警告したロバート・シラー教授は「政府がどこまでも財政赤字を無限に続けられるというMMTは、きわめて悪質」と、不道徳や不健全というトーンで批判しています。でも、こういう批判はすべて誤解、しかも、かなり単純かつ素朴な誤解なんです。

田原 たんなる誤解なの? 説明してください。

藤井 はい。MMTは、シラー先生のおっしゃる「政府は財政赤字を無限に続けていい」とは、主張していません。

MMTは、まず「財政赤字が膨らんでいって政府がつぶれることは、原理的にない」という。ならば「政府がつぶれるから、財政赤字の拡大はダメだ」という話は当然、単なるデマだということになります。

すると「政府が破綻するから、財政赤字を拡大させるプライマリーバランスの赤字はダメだ、黒字にしなきゃいけない」とも、まったくいえなくなりますよね。でも、財政規律やプライマリーバランスをうるさくいう人はみな「政府の破綻を避けろ!」というのが根拠。でも、破綻自体がないのですから、財政規律やプライマリーバランスにはとくに合理的な根拠がない、ということになるわけです。

田原 政府は自国通貨を発行できるからと聞けば、そこまではわかる。

藤井 一方、MMTは、政府は後先考えずに無責任に好き放題カネを使ってもいいというような不道徳や不健全なことは、一切いっていません。政府は社会・経済がよくなるような適切な内容・規模でカネを使うべきだ、といっているに過ぎません。この点が世間に激しく誤解されているようです。

田原 ただし、財政赤字を無限に拡大させないような歯止めというか、基準が必要でしょう。その基準は何ですか?

藤井 まさに適切なご質問、ありがとうございます。MMTを批判する人たちはそもそもMMTには何の財政規律もないと誤解しているようですが、実際はそうではない。MMTは「適正なインフレ率」を財政規模の基準にせよと繰り返し論じています。つまり、借金しすぎてカネを使いすぎれば、インフレ率が高くなりすぎるから、そうならない範囲でカネを使え、といっているわけです。

おそらく、MMTを批判する人たちの多くは、財政規律といえば財政赤字の解消だと単純に思い込んでいるのでしょう。だから、MMT財政赤字は問題じゃないといったとたんに思考が停止して、「MMTは財政規律をなくせというトンデモ理論だ!」と早合点してしまうのでしょう。

藤井 いずれにせよMMTは、「財政規律なしで無限に支出してよい」とは、まったくいっていない。財政規律を、合理性に欠ける現行のプライマリーバランスから、明快で合理的なインフレ率に変えるべきだ、と主張している。規律を「なくせ」ではなく「変えよ」です。シラー教授をはじめとするMMT批判論者は、このポイントをわかっていないように思われます。

田原 インフレ率2~3%以下なら、財政出動財政赤字が増えてもいいと?

 

藤井 おっしゃるとおり。デフレが続いているうちは、デフレ脱却のため財政出動をして、財政赤字が増えても問題ありません―というか、増やすべきなのです。インフレ率が適正水準を下回っている状況では、財政を増やして適正に戻さなければならないからです。その適正なインフレ率とは、日本ではおおよそ2~4%でしょう。

で、物価上昇率が3%とか4%とかに安定してきたら、財政の「拡大を止める」わけです。だからインフレが始まる兆候をつかむ監視システムをきちんと構築しておき、悪性インフレの芽を確実に摘まなければいけない。そのあたりの財政の拡大の打ち止めを見据えるなら、補正予算の制度をうまく活用するのが得策でしょう。補正予算なら、次年度に何も議論しなければまたたく間にゼロにすることができて、すぐに財政を縮小できるからです。ちなみに金融政策をしっかりやることも大前提です。

田原 MMTは、案外まともなことをいっているんだね。

藤井 そうですよ。だから、僕も必死に広めようとしているんです。