なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

梅雨空の靄の中を飛ぶサンコウチョウ

梅雨空(つゆぞら)の靄(もや)のかかった薄暗い森林の中をサンコウチョウが飛んでいました。

長い尾をひらめかしながら飛んでいます。 オスのサンコウチョウです。

ここのサンコウチョウは、立派な長い尾をもっている成鳥のオスのようです。


サンコウチョウのオスは尾羽の長いことで有名ですが、生まれた年から長いわけではないようです。生まれた翌年の繁殖期には、メスより少し長い程度で、次の年の繁殖期でもまだ中程度の長さしかなく、おそらくその2年後くらいにほぼ完全になるようです。

サンコウチョウが飛ぶとき、このじゃまな長い尾をどうしているのか?

以前から興味がありましたが、サンコウチョウのいる場所は、深い森の暗い場所が多いので、撮影が困難で、いままで撮影できていませんでした。

今度も暗い場所で、手持ち撮影のため、はっきりしない写真ですが、長い尾をひらめかして飛んでいることは分かるので掲載してみました。

フライングキャッチした虫をくわえています。

近くの巣にエサを運んでいるのでしょうか?。

今は、6月。   サンコウチョウも「子育て」真っ最中です。



サンコウチョウのオスの全長は、45cmでメスは、18cmで、身体は同じくらいの大きさですが、オスの尾羽は長いのが特徴です。

目の青いアイリングもこの鳥のチャームポイントですが、オスのほうがクッキリしています。

サンコウチョウの名前の由来(ゆらい)は、鳴き声が、「月日星ホイ・ホイ」と聞こえ、月日星の3つの光の鳥「三光鳥」となったそうです。

サンコウチョウは、5月ごろ渡来して日本で繁殖して秋に南方へ渡ります。春に渡ってきたときはすでにオスの尾は長いのですが、秋に渡るとき、長い尾は無くなっています。昨年経験しましたが、撮影中の短い時間に長い尾のオスが急に短い尾のオスになったことがありました。




「鳥のこゑききに、夜明けにいこよ。
      ツキ ヒ ホシ コヒシ サンクヮウ チウよ。」

              (北原白秋 「鳥のこゑ})


水戸 御殿山を飛ぶサンコウチョウ


参考ー昨年、撮影したサンコウチョウのオス