なかなかなかね野鳥と自然の写真館

疾風怒涛の時代が過ぎ去っていきます。私たちがその中で、ふと佇む時、一時の静寂と映像が欲しくなります。微妙な四季の移ろいが、春や秋の渡りの鳥たちや、路傍の名もない草花にも感じられます。このブログは、野鳥や蝶、花や野草、四季の風景などの写真を掲載しています。

波打ち際のミユビシギ

ミユビシギが波打ち際を連れだって歩いています。砂の中に小さなくちばしをめいっぱい突っ込んで採食しています。このシギは、とても可愛いシギですね。


閑話休題  −バッハ:「無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ(全曲)」ー

この曲のLPレコードを最初に買ったのは、ハイフェッツのモノラル演奏のものでした。当時の音楽評論家は、シゲテイの演奏をとても評価していて、ハイフェッツの演奏は、技巧は、素晴らしいが、精神性に欠け、シゲティは、精神性が素晴らしいとのことでした。私は、ハイフェッツのファンでしたから、この演奏もとても気に入っていて、評論家”何するものぞ”と思っていましたが、シゲティのLPも買い求めて聴いてみました。なるほどとは、思いましたが、やはり、ハイフェッツの魅力には及びませんでした。その後、幻の名盤として、エネスコのLPがあり、100万円以上の値段がついているとの噂話が伝わってきました。そんなLPは、とても買えないと思っていたら、当時の新橋の輸入レコード専門店でアメリカ製の廉価盤の中にエネスコの「無伴奏」を見つけて、勇んで買い求めて聴いてみましたが、録音がとても悪くて鑑賞に耐えるものではありませんでした。その後、シェリングのLP(ステレオ)の新譜が、「レコード芸術」の推薦盤になって、この演奏が最高のようなので、買って聴いてみましたが、ハイフェッツの魅力には勝てません。フィリップスからエネスコのCDが出たとのことで、すぐに買い求めましたが、輸入盤のLPよりはいいものの、録音が悪くてとても鑑賞できるものではありませんでした。そんな時、新橋の輸入レコード店でシェリングのモノラルのLPを見つけて、それほど期待もしないで、買い求めて聴いてみると、これがとても瑞々しい演奏で、このLPがとても気に入りました。最近、エネスコの100万円以上のLP演奏の復刻CDが、Green Doorから出たとのことで、早速買いもとめて、聴いてみました。流石にこのCDは、明瞭な録音で鑑賞に耐えるものでした。パルティータ2番のシャコンヌもなかなかよろしい。彼の晩年の演奏なのにこれだけ素晴らしい演奏ができるのだから、最盛期はこの曲の専門家として凄かったと思われるのです。このCDは、とても気に入ったので、今後もよく聴くことになりそうです。今は、ハイフェッツの「無伴奏」は、CDで聴いていますし、シェリングのモノラルCDも気にいっています。今でも、ハイフェッツの「無伴奏」は、凄い演奏で、孤高のヴィルトーゾの金字塔と言えます。あまりに凄いので他の演奏も聴いてみたくなるのですが、私には、最高の演奏です。モノラルですが、この当時の録音にしては素晴らしい録音です。最終的に、これで「無伴奏の遍歴」も終わりになるのでしょうか?
すでにハイフェッツのCDは廃番になっていて、現在は、音楽評論家もこの演奏を高く評価しているので、高価なプレミアムがついています、シェリング(モノラル)とエネスコのCDも今のうちに買っておいたほうがいいように思います。